彫刻 橋本康彦展

2023年11月4日[土]— 11月12日[日]11:00 – 18:00

橋本 康彦(はしもと・やすひこ)
1954 福島県いわき市に生まれる
1979 澤田政廣に師事 高村光雲一門となる
1990 メリーランド美術大学客員芸術家(国際交流基金人物交流)
1990 不動明王立像 建立(アメリカ・ニュージャージー州)
1990 ベクトン・ディッキンソン本社に設置
2017 ヒロ画廊(和歌山県)個展(2019、2021開催)
2017 城崎温泉西村屋ホテル招月庭うさぎ 制作
2018 阪急百貨店うめだ本店 個展
2020 布忍神社(大阪府松原市)御神像 制作
2022 妙源寺(山梨県中巨摩郡) 聖観音像 制作

グラハム・クラーク展

2023年10月7日[土]— 10月29日[日]11:00 – 18:00

休廊日 火曜・水曜


10日[火]・11日[水]・17日[火]・18日[水]・24日[火]・25日[水]

グラハム・クラーク Graham Clarke
1941年 イギリス、オックスフォード生まれ。
1964年 ロンドン王立美術学校卒業。
1965年 版画集『バーレン・アンド・バーレン』出版。
1972年 『ワット・タイラーの幻想』出版。(アルバート博物館所蔵)
1981年 フランスで個展。『カエルの味』出版。
1985年 サンフランシスコで個展。 ファイドン・プレス版『自伝画集』出版。
1987年 ノルウェー、オランダで個展。 日本橋三越等日本全国で初来日記念展開催。 ファイドン・プレス版『ヒストリー・オブ・イングランド』出版。
1988年 エセックス州での個展にエリザベス女王来場。
1989年 ファイドン・プレス版『グランド・ツアー』出版。 広島平和記念館に『ダンス・フォア・ピース』寄贈。
1990年 ファイドン・プレス版『大工ヨセフとその息子』出版。 ウェルデンスタインギャラリーで水彩画展。
1992年 『シェイクスピア・ジェント』出版。 マーガレット・サッチャー氏に水彩画を贈呈。
1993年 最優秀芸家賞“アーティスト・オブ・イヤー”受賞。
1994年 講談社より『グラハム・クラークの世界』出版。 中田厚仁氏記念基金チャリティー展覧会開催。
1995年 神戸震災チャリティー版画『ヴィンテージ・ポート』制作。 被爆50周年で広島原爆病院へ水彩画『平和の鳩』寄贈。
1996年 オスロで大回顧展開催。『ロフォテンの英国人』出版。
1998年 アムネスティ世界人権宣言50周年記念版画『自由の鳥』制作。
1999年 水彩画集『ケント』『コーンウォール』出版。 英国ワイン協会の設立125周年記念版画制作。
2000年 英国教会ステンドグラス『光あれ』制作。
2002年 BBC放送のエリザベス女王戴冠50周年特別番組を制作。 日英グリーン同盟記念ポスター制作。
2004年 『世界子供会議 in ひょうご2005』ポスターデザイン制作。
2005年 『大ロンドン』(ローザンヌ国際オリンピック博物館所蔵)
2008年 国際慈善団体MAKE-A-WISHチャリティ用に『輪になって』制作
2009年 白血病研究施設設立基金援助に『ワイルドローバー』制作
2011年 英国ワイン協会記念版画『実りの季節』制作
2012年 英国ナショナルシアターで個展。オリンピック記念ポスター制作。
2014年 ロンドンのシェイクスピアズ・グローブ座で1月~4月個展開催。
2015年 大憲章(マグナカルタ)制定800年記念劇を各地で公演。

萩原榮文

ヒロ画廊 代表 廣畑政也(以下、廣畑) 萩原先生の作品を初めて拝見したのは、ヒロ画廊を創業する3年前の1994年、橋本市内在住の方の応接間でした。作品を見て「マチエールがとてもきれいな作家ですね」と、その方と語らった記憶があります。「近くで油絵をされている萩原先生の作品です」と、ご紹介いただいて。

萩原榮文(以下、萩原) その方は中学校の教員をされていましたが、志に沿われて医学部に進まれてお医者さんになられた、努力の「先生」です。大事にしていただきました。

画家 萩原榮文

廣畑 先生のご略歴を改めて拝見しますと、武蔵野美術大学で麻生三郎(1913-2000 東京都出身・画家 武蔵野美術大学名誉教授)さんから大変影響を受けられています。そのほか、三雲祥之助(1902-1982 京都府出身・画家 武蔵野美術大学教授)さんなど、当時の著名な先生方に萩原先生は指導を受けられています。学生の頃、林武(1896-1976 東京都出身・洋画家 東京藝術大学美術学部教授)さんに評価を受けて驚いたことがある、という話もありましたね。

萩原 在学中に学内であった批評会で、私の作品を絶賛していただいたことがありました。大学一年生のときでした。気になった作品を助手に運ばせて、講堂に一堂に並べて、私の作品が目に留まったようで「この作家は将来大いに期待できる」と言っていただき、今でも心に残っています。今思うと林先生に師事してついて行ったら、画家としてもっと有名になったかもしれませんが……私は麻生三郎の作品と生き方が好きでしたからね。

学生当時、林武に評価を受けた作品。
【売約済】萩原榮文「静物」(油彩画・作品サイズ F12・制作年 1954年)


廣畑 萩原先生のことなので、学生時代は無我夢中でペンを取られていたと思うんです。30年前に初めて拝見した作品が、マチエールは麻生三郎と共通したものがあって「稀有な作家がいてる」と当時の私は記憶していました。

萩原 森芳雄(1908-1997 東京都出身・画家 武蔵野美術大学教授)先生にもご指導を受けました。ずいぶんと叱られましたけど。「こんなこと描いてるなら、お前は田舎へ帰れ」なんて言われて。

廣畑 今の時代、そういう風に学生さんと接すると親御さんからクレームが入りそうですが……。

萩原 晩年は「そんなこと言ったけ?」と言われておられましたが(笑)。

ギャラリーとアトリエを兼ねた萩原の自宅

廣畑 さて、萩原先生にとって「絵を描く」ということ、美術表現とはどういうことなのでしょうか。

萩原 (しばらく黙り込まれ)……単に絵が好きだから描いてきた、ではないんです。自分の生き方そのものを表現したい、その手段が「絵」だったと思うんですよね。だから風景や景色を捉えても「綺麗だから」「印象に残るから」描く、ということは一切なくて。自分の内側から出せるものをモチーフに選んで、私は絵を描き続けてきました。

廣畑 萩原先生の個展は、ヒロ画廊では初めての開催で、画業を回顧いただくラインナップです。「奈良の五條に、こんな洋画家がいるんだ」ということをより伝えないといけませんからね。

萩原 榮文(はぎはら・えいぶん)
1935 奈良県五條市に生まれる
1953 奈良県展に受賞
1955 自由美術協会展初入選
1957 初個展 於 吉祥寺
1958 武蔵野美術学校西洋画卒業(現 武蔵野美術大学)以降、麻生三郎氏に師事
2002 萩原榮文回顧展 於五條市立五條文化博物館
2010 平成遷都1300年記念事業
2010 萩原榮文鬼展 開催
2010 藤岡家住宅(奈良県五條市)
2010 東京鬼展 奈良まほろば館(東京日本橋)