リトルクリスマス-小さな版画展-

2018年11月23日[金・祝]— 12月2日[日]11:00am -6:00pm

*「Little Christmas – 小さな版画展 2018」とは?*
Little Christmas - 小さな版画展は、「版画の種まき」を目的に2010年に始めた展覧会です。
9年目の今年は、「芽生え」をテーマに45名の作家がA4サイズのオリジナル版画を制作し、全国34の画廊・美術館で開催します。

*出品作家*
安芸真奈 / 安齋歩見 / 安藤真司 / 生熊奈央 / 石川真衣 / 井上厚 / 今村由男 / 岩渕華林 / 岡沢幸 / 岡田まりゑ / 風間雄飛 / 菅野由貴 / 子木村繁之 / 小林文香 / 近藤英樹 / 齋藤千明 / 斎藤悠紀 / 齋藤僚太 / スミダヒロミ / 高垣秀光 / Takako Hirano / 瀧 千尋 / 田中涼子 / 辻元子 / 常田泰由 / 永吉香里 / 西川洋一郎 / 西平幸太 / 林孝彦 / 原陽子 / 平瀬 恵子 / 筆塚稔尚 / 古本有理恵 / 本荘正彦 / 箕輪千絵子 / 宮嶋結香 / 宮本承司 / 八木文子 / 安井寿磨子 / 安井良尚 / 山口茉莉 / 山城 有未 / 山本剛史 / 若月公平 / 綿引明浩

草花のある暮らし展 大野八生(絵・庭)・高野好子(陶)

2018年11月9日[金]— 11月18日[日]11:00am -6:00pm

[略歴]
大野 八生(おおの・やよい)
園芸好きの祖父のもと幼い頃から植物に親しむ。植物に携わる様々な仕事を経て庭をつくる仕事へ。
造園会社退社後、それまで描きつづけてきたイラストと植物の仕事でフリーとなる。
現在イラストレーターと造園家として活動。NHK「趣味の園芸ビギナーズ」や光村図書の小学校教科書の表紙イラストを手がける。
[著書]
「夏のクリスマスローズ」アートン新社、
「にわのともだち」「じょうろさん」偕成社、
「盆栽えほん」あすなろ書房、「小学校国語教科書,表紙」光村図書出版

高野 好子(たかの・よしこ)
大阪府河内長野市出身
1981 南三岐男氏に師事、作陶を始める
1988 第22回女流陶芸展毎日放送賞
1990 女流陶芸会員となる
1992 国際陶磁器展美濃’92入選
1997 日本陶芸展入選(同’03)
1999 やきもの塾 アトリエ風土器開塾
2000 ギャラリー木空舎にて個展
2005 「現代日本の陶芸」収載及び記念展
2008 高野好子 陶の世界展(羽曳野市主催)
2012 女流陶芸 in EHIME展(愛媛県美術館)
2014 「町家でART」個展(高野街道酒造通り)

学文路天満宮

ヒロ画廊 代表 廣畑政也(以下、ヒロ)今日、菅野さんにお話しを伺うにあたって、学文路天満宮の歴史を改めて調べましたら、建立から900年も経っているんですね。それだけ歴史のあるスポットとなると地域の中でも少ないですよね。地域の方々にとったら、子どもたちの七五三でまずお世話になるのもこちらですし、馴染みのある場所です。この10月も正遷宮がありますが、正遷宮委員会地区役員として微力ながらお手伝いさせていただきました。その際、実行委員の方々にお話しを色々と伺いましたら「こういう時代だから、自分たちから下の世代は天満宮に馴染みが薄いのも仕方がない」という声もあった一方で、驚いたのが天満宮の氏子崇敬者である各地区(学文路・南馬場・西畑・清水・賢堂・向副・横座)の方たちが氏子さんとして非常に協力的でいらっしゃることです。

学文路天満宮 菅野一三(以下、菅野)本当にありがたいことです。近隣のお宮さんを取り巻く状況ですと、橋本市と伊都郡で現在64社の神社があります。その中で「宮司」と肩書きのある方は11名いらっしゃいます。1人で数社の宮司を兼務されている方も少なくはありません。最寄りの天満宮ですと、和歌山市の和歌浦天満宮になります。ですので、遠方からお参りくださる方は多いです。最近ですと、2017年に鍋谷峠道路が開通しましたので、泉南からお出くださる方も増えてまいりました。電車ですと、10年前に阪神電車がなんば駅に乗り入れたこともあって、兵庫県からお出でになる方もいらっしゃいますね。

(写真 左)ヒロ画廊  廣畑 政也(ひろはた まさなり)

ヒロ 学問の神様・菅原道真公を祀られていますが、南海電鉄とタイアップされた、合格祈願の入場券や「すべらない砂」もずいぶん長く続いていますよね。

菅野 もう30年以上経ちますね。参拝者の声を聞いておりますと……合格祈願の入場券は学文路駅で買いたいという方が多いように感じています。

ヒロ 学文路駅も無人駅になっていますし、入場券自体は学文路駅では販売していなくて、近くの主要駅である橋本駅などで皆さん購入されていますね。

菅野 せっかくだから、学文路駅に入場して、駅員さんから買って、学文路駅に「入って」買いたいそうです。入場券を購入されたその足で、天満宮に寄られる方々は非常に多いですね。

ヒロ アクセスという点ですが、ヒロ画廊も繁華街にあるわけではありませんし、大きな駅の近くでもないですし、通りすがりではまず入ってこられません。天満宮も近年ですと、紀の川フルーツライン(紀ノ川左岸広域農道)から来ることも出来ますが、大多数の方は下道から来られると思いますし、決して利便性のよい場所にある神社、というわけではありません。

菅野 その分、出来る限りの美しさを保つように努めています。ありがたいことに「きれいで気持ちが良い」と言って下さる方も多いです。

ヒロ 「心のよりどころ」と言ったら大げさかもしれませんが、神社の役割のひとつには違いないですよね。少なくとも私は、小さい頃から「天神さん」と呼んで距離の近い感覚があります。画廊に遊びに来られる方で受験生のお子さんやお孫さんを持たれていらしたら、学文路天満宮は話題になるスポットの一つです。

菅野 「ここに来たら、ホッとする」と言っていただくことが、一番ありがたいですね。お宮さんの役割のひとつは、自分の心を整える場所であることには違いないです。たとえば、学文路天満宮もそうですが、どこの神社でも鏡が置いてあると思います。鏡を通して神様と自分が向かい合い、清らかな心でお参りをする、そんな役割も鏡は担っているのです。参拝してもらって、何かしらの心の栄養を蓄えてもらえれば、とは思っております。絵画もそうですよね。

ヒロ 規模や歴史も、私どもと天満宮さんは全く違いますけれども、「ホッとする」「元気になる」という点では、共通すると思います。私たちの仕事は、美術作品を紹介する仕事ですが、絵や美術品となると投機の対象として紹介したり捉える方も中にはいらっしゃいます。ですが、私どもとしては、生活に少し潤いが出れば、というスタイルです。お宮さんのように、静寂な空間があることで地域を潤す、ことと少しは共通しているのかなと思います。

菅野 最初に触れていただいた正遷宮ですが、今回が約40年ぶりです。このたびの正遷宮に際し、みなさまのおかげで天満宮を美しくしていただきました。これを維持し、次代に繋げる責任感も一層大きくなりました。

ヒロ 私は、役回りも含めて、菅野さんにこのように改めてお話しを伺えて、何かのご縁なのかなと今では感じています。

学文路天満宮 菅野 一三(すがの いつぞう)宮司

学文路天満宮
〒648-0044 和歌山県橋本市南馬場821−1
TEL 0736-32-5582
ヒロ画廊より徒歩12分 南海高野線 学文路駅より徒歩20分 

学文路天満宮は、第七十五代 崇徳天皇の天治元年(1124年)紀伊国伊都郡南馬場村の今の地に創建されました。明治六年(1873年)には、菅原道真公(天満大自在天神)を主祭神として、村社、旧学文路内五十五柱の神々を合祀し、現在に至ります。学文路天満宮は北野天満宮の分霊をこの地に移し、本殿ははるか都の北野天満宮に向かって建てられています。現在は、学問の神と崇拝される菅原公が祀られているため、受験シーズンになると、近畿各地から受験生やその保護者の方々が参拝に来られ、絵馬に合格を託しては合格のお札参りに来られる方で賑わいます。

カントリーサイド

グラハム・クラーク作品を店内に飾られている、和歌山県橋本市のベーカリーカフェ・カントリーサイドさん。店長の奥さま・冷水さんにお話しをうかがいました。

—ヒロ画廊に来ていただいたきっかけというのは?

冷水 国道370号線の大きい道路から画廊に行く角に看板が立っているじゃないですか、あれでずっと気にはなっていました。息子のサッカーの送迎で約4年間、週4日は看板の前を車で通っていて「今、誰の展示をしているんだろう?」って。なかでも、クラークさんの文字が印象的で「1度は見てみたいなぁ」とずっと思っていて、一昨年に初めて伺いました。それまでは、画廊って「なんか高尚な世界で縁が無いのでは」と思っていましたが……行ってみるとホッと出来たり、絵の細かい説明を聞けるんだなぁ、って。だから、最初はヒロさんが描かれている看板の文字に興味が引かれて行きましたね(笑)。

—店内奥の左側に「りんごの散歩道」、右側には「ジョージ&ドラゴン」を飾られています。

冷水 最初はヒロさんが店内のバランスを考えた高さで取り付けて下さったのですが、しばらくして店長が「描写のしっかりした絵だから、もう少し下げてお客さんにじっくり見てもらいたい」と言って、その後に少しだけ高さを下げたんですよ。というのも、パンを注文されて待たれたり、カフェを召されて座っているお客さんが「こんなところにこんな動物がいる」なんて絵の描き込みをしっかり見て下さっているんですよね。あと、最近は、高野山に行かれる観光客の方や外国人の方も橋本駅で降りられて、お店に立ち寄られることが増えてきたんですよね。そうすると、海外の家族連れの方がクラークさんの作品をご存知だったみたいで、ご家族で盛り上がったりされて……こういうこともあるんだなぁ、としみじみ思いました。

—それまでに絵画作品を購入されたご経験は?。

奥さま 今までなかったんですよね。インテリアとしてポスターを貼ることはありましたが……。 本当に「絵画なんてとても……」という感じだったんですがクラークさんには惹かれました。でも店内に飾って、たくさんの方に見ていただけるっていうのは、本当にありがたいんですよね。私たちもすごく気に入って店内に入れた作品に共感していただけるのは。今まで全く話したことのないお客さんにも、「この作風、どこかで見たことあるわ」「この絵、クラークさんでしょ」って言われますね。

—カントリーサイドさんは、今年の5月で創業30年を迎えられました。

冷水 お店の業態としては、「パーン!」と盛り上がる体制ではなくて、一時的に上手くいったものでも改良して、30年コツコツと毎日を積み上げてきたから続けてこれたのかなと思っています。

—シュガースティックやベーコンエピは子どものころから好きでよく食べています。

冷水 シュガースティックは創業当初からあるので……そう考えると30年も同じ商品があることになるので、それはすごいことなんだと思うようになりました。最近では、近くの高校に通われていた方で、お子さんを連れて親子二代で来られるお客さんもいらっしゃるようになりました。「お母さん、高校の頃ここに来ていたのよ」って言って、小学生のお子さんを連れてパンを食べて、お茶を召されてゆっくりされていって。そういう時の流れというのは……うれしいですよね。そんな場所にやっとなったんだな、って思えるようになりました。自分がずっと気に入っていたお店でも久々に行って無くなっていたりすると、当然さみしいじゃないですか? だから、30年続いた今年……行けるところまで頑張りたいと今は思っていますね。

カントリーサイド
〒648-0065 和歌山県橋本市古佐田2-4-19
TEL 0736-34-1451
ヒロ画廊より車で7分 南海高野線 橋本駅より徒歩1分

無添加の国産小麦と天然酵母にこだわり、体にやさしい安心して食べられるパン作りを心がけられています。2017年5月で創業30年を迎えられました。